遺産相続時における遺言書のトラブル

 父亡き後、数年後には母も病死してしまいました。母親の自筆遺言書があり、長男にすべてを残すという内容でした。
長男、次男、長女三男の兄弟でしたが、遺産の内訳は自宅のみでしたし、両親とずっと暮らしてきた長男は二人の面倒を見てきたので、当然自分が自宅を相続できると思っていました・
長男は結婚もしておらず、さしたる自分名義の財産はほとんどなく、自宅を失えば、一人になり住むところもなく大変困ることになります。

 数か月後、兄弟に遺産分割協議書に署名をしてほしいとの話し合いがおこなわれました。三人の内二人から了承を得ましたが、一人だけ長女からは、頑として自分の持ち分
は現金でほしいといわれました。長女は、長男に対して、家を出ることなく長年両親と暮らして、さしたる苦労もせずにいられたのに、自分は離婚をしして苦労して子供も育ててきたのに、不公平だといいはりました。二人の言い分は平行線をたどりとうとう調停にまですすみました。調停では、自筆遺言書は正式の証書とは認められず、遺産相続のために、二人の間には溝ができてしまいました。一年以上がたちましたが、次男と三男とで、長女の持ち分の現金を用意するしか、解決する方法はなさそうです。