路盤に使用される発泡スチロール

米化学大手の日本のある子会社は、高速道路の一部区間の路盤に使う発泡スチロールを受注しました。受注額は12億円で、当該会社として過去最大規模でした。発泡スチロールは、通常、包装や保護材に使用しますが、土木用の発泡スチロールは、道路の舗装表面と路床との間の「路盤(ろばん)」に使用されます。路盤は、通常、砕石(さいせき)や砂を敷(し)き詰めますが、発泡スチロール(発泡ポリスチレン)を使いました。

これは、土木用の発泡スチロールは、ポリスチレン樹脂内に二酸化炭素を生ずる発泡剤を閉じ込めた材料を使用しています。このため、発泡スチロールには無数の気泡(あわ)が含まれており、大部分が空間のため、軽くて衝撃に強いのです。また、空間の存在により、断熱性や耐水性に優れています。さらに、土と同様の強度を保ち、重さは土の約100分の1です。発泡スチロールは、軽くて女性でも持ち運びしやすいので、工期も通常の約3割に短縮できます。工期短縮により、人件費の削減にもつながります。全長23.3キロメートルの高速道路において、発泡スチロールを幅約20メートル・長さ約300メートルの区間に使用しました。この部分は、高速道路と一般道が合流する地点に位置するため、路盤は通常より高い強度が求めらました。そこで、衝撃に強い発泡スチロールが採用されました。こうして、1立方メートルの発泡スチロールを積み上げる工法で、計5万6000立方メートルを使用しました。このように、道路の路盤の強化に発泡スチロールを利用する工法は、高い強度と軽量化に加えて、工期の短縮と人件費の削減が可能なため、企業の生産競争が激しくなっています。